世界の子ども ―学校給食の話―
世界の子ども ―学校給食の話―
<内容>
世界各国の――子供を大切に育てる―― 深い心づかいは、学校給食で具体的に、それぞれ特色のある方法としてあらわれている。
世界各国の――子供を大切に育てる―― 深い心づかいは、学校給食で具体的に、それぞれ特色のある方法としてあらわれている。
■......アメリカ 子どもを育てるということでは、政府の意気込みはすこぶる大きい。農務省からの給食用物資は、種類が豊富で、わずかな手数料だけで供給されており、実務的で能率.合理性を目指すアメリカではカフェテリア・スタイルが発達している。
■......イギリス 大戦中も自分たちが守り通してきたという伝統もあって、イギリスの母親たちの学校給食に対する関心は高い。食事の世話もパートタイムの母親たちがやっている。キチンと向い合って食べるお行儀のよさは、礼儀やしつけを大切にするこの国のお国ぶりだ。
■......スウェ一デン 世界一の社会福祉国家。義務教育も無償であるが、給食は1946年以来、財政的には苦しい立場にありながら無償で続けられている。
子供に期待するこの国の深い心づかいがうかがわれる。
■......フランス 昼の食事に重点をおくフランス人の習慣にもよるが給食費は我国の約四倍、質も量も充実している。本当に必要なものには金を惜しまない子供優先の考え方に、フランス人の確固たる見識が感じられる。
■... 日本 山・漁村に点在する学校でも、先生、親たち、調理のおばさんたちの努力で今日も心のこもった給食か行なわれている。
へき地にある学校では、材料の仕入、調理の方法、輸送など、むずかしい問題が多いが数校を同時に調理して配分するセンター方式による給食をとり入れるなどして給食など思いもよらなかった子供たちの為に今日もそれぞれの学校に食事がとどけられて行く。
一方、専任の栄養士がいて、独自に給食を作っている学校も少なくない。まかされた栄養士さんは、物価の値上りや給食材料の購入などについて苦労も多いが子どもの喜ぶ食事・学校の特色をいかした給食をすることができる。この人たちは、“おいしかった、また作ってね,,と云われるぐらい嬉しいことはないという。
“やる気があれば、赤字もどうにかなる,,という教育熱心な町長さんを先頭に、子どもたちの為に立派な学校食堂をつくりあげた町もある。
私たちは、学校給食のあり方を通して、子どもを大切に育てるということを改めて考えてみたいと思う。
文部省特選
学校給食研究改善協会文部省特選
英映画社
指導:文部省
高橋銀三郎
青山通春
宮下英一
長井貢
千葉寛
江原正雄
真鍋理一郎
赤坂修一
鈴木健二
瀧川正年
東洋現像所