
カテゴリ:1955年
佐久間ダム建設記録(第一部)


佐久間ダム建設記録(第一部)
天龍川はその水源を長野県の諏訪湖に発し、上流部は伊那盆地をゆるやかに流れ、下流部は静岡県西部を貫流して太平洋の遠州灘にそそいでいる。中流部は激流岩を咬む峡谷で、天龍峡の絶景を作り伊那節の名調と共に天龍下りの場としてあまりに有名である。此の峡谷のつきようとする佐久間―此の地点が世紀にかがやくダム工事の行われている場所なのである。
国鉄飯田線中部天龍駅より本流沿い約五粁上流に丸ビルの五倍、高さ百五十米のダムを作つて諏訪湖の約二倍もある人造湖とし、此の水を約一粁の隧道で発電所に導き、最大三十五万K .Wの電力を起そうとするもので、現在の重力式ダムでは世界第四位我国では勿論第一位の大堰提であるが、これをしかも三ヶ年の短時日突貫工事に依って完成しようとするもので、戦後に於ける日本の土木技術を世界に顕揚するものとして大きな期待と注目をあびているのは当然のことである。米国のアトキンソン会社と技術締契によつてその重機械類を従横に駆使、天龍川の特異な地形や洪水量等の悪条件を克服して今や世紀の大工事は完成に向って驀進しつゝある。
此の映画はそのたくましい工事記録であり美くしい建設譜でもある。
此の映画はそのたくましい工事記録であり美くしい建設譜でもある。
建設大臣賞
文部省選定
全日本PR映画コンクール最高賞
1955年教育映画祭入賞
株式会社間組
英映画社
白黒45分
製作 | 高橋銀三郎 |
演出 | 赤佐政治 |
演出助手 | 大橋春夫 |
撮影 | 広川朝次郎、中西公弘、渡辺種久 |
作曲 | 日本ビクター・小沢直与志 |
演奏 | 日本ビクター管弦楽団 |
解説 | 高橋博 |
録音 | 井上俊彦 |